KNPC119「流星(りゅうせい)」

かぶきねこづくし

描かれている人物

織姫、流星、牽牛

絵の解説

原画

「ご注進」と織姫と牽牛の前に現れた流星

あらすじ

本名題「日月星晝夜織分」(にちげつせいちゅうやのおりわけ)
河竹黙阿弥 作詞

七夕の夜、一年に一度きりの逢瀬を喜ぶ牽牛と織姫に、流星が「雷の夫婦が喧嘩していて大変だった」とその一部始終を面白おかしく報告して「ハヤおさらば」と去っていくのでした。

私のツボ

中華風の舞台と衣装

流星の額についている球は星を表しています。
七夕伝説は中国発祥のものですから、衣装は中華風です。

一年ぶりの逢瀬でしっとりした雰囲気の織姫と牽牛のところへ駆けつけてくる流星。
聞いてもいないのに雷夫婦の喧嘩話顛末を身振り手振りで報告。
その間、うんうんと真剣に聞いている織姫と牽牛。
ハイテンションの流星と、神妙な顔の織姫と牽牛。

そして流星は、一方的に報告を済ますと足早に立ち去っていきます。
ポカーンと取り残される織姫と牽牛。

この双方のズレ、温度差がとても面白く、会話が成立していない微妙な空気を絵にしました。

カラフルな雲が配されたサイケデリックな舞台と
流星のコミカルで軽やかさが楽しい舞踊。

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