お蔵入り「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)〜将門(まさかど)」

お蔵入り

描かれている人物

傾城如月(けいせいきさらぎ)に化けた平将門の娘滝夜叉姫(たきやしゃひめ)、
大宅太郎光圀(おおやのたろうみつくに)

絵の解説

滝夜叉姫(原画)

”面明かり(つらあかり)”の滝夜叉姫。

大宅太郎光圀(おおやのたろうみつくに)、滝夜叉姫とガマ

“正体の見顕し(みあらわし)”

あらすじ

相馬の古御所。
かつては平将門の内裏でしたが、
平貞盛・藤原秀郷の軍に敗れ滅亡したのちは、みる影もなく荒れ果てています。

暗がりの中、妖艶な傾城が立ち現れます。
恋文を読みため息をつくと、古御所へと向かいました。

古御所では勇者大宅太郎光圀がうたた寝をしていました。
源頼信から将門の残党詮議の命を受けていた光圀は、
怪異が住むと噂のある古御所に忍び込んでいたのです。

先ほどの傾城、如月と名乗る女が光圀を呼び止め、
色仕掛けで取り入ろうとします。
怪しむ光圀は、あえて将門の最期の物語を聞かせます。
すると如月は涙を流すので、光圀が問い詰めると
果たして女は将門の遺児・滝夜叉姫でした。

蝦蟇(ガマ)の妖術を使う姫は古御所の屋根に上り、
御所はみるまに破壊されるのでした。

ボツの理由

こけら落とし公演には間に合わず、次回にと待機していましたが、なかなかかかりません。
かれこれ数年経過。
原画の整頓をしていて「そういえば描いたな」と改めて見てみると、
滝夜叉姫がSiouxsie And The Bansheesのスージー・スーにしか見えません。
蝦蟇というより怪獣ガマちゃんですし、この黒衣の方がよほど怪しいです。

やはり何事も旬というものがあるのだなぁと痛感しました。

ボツ絵は捨てることが多いのですが、これは面白いので保管してあります。
Siouxsie And The Bansheesは大好きですがこれはいけません。

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