描かれている人物
上赤枠:
後方(左から)太鼓持、太鼓持、芸者、大工、田舎侍
前方(左から)子守、太鼓打、門礼者、白酒売
下:(左から)筒持どんつく、親方
絵の解説
♪どんつく・どんつく・どんつく・どんつく・どどんがどん♪
舞台美術の書き割りが豪華で、亀戸天神の太鼓橋と藤棚が描かれています。
舞台全体を入れると小さくなってしまうので、集合写真のようにまとめた構図にしました。
太神楽の二人は主役なので、全身ポーズ。
親方は粋な黒の着付に赤い襦袢。
筒持は田舎者なので、草色の着付。
裾に玩具(鯛車と春駒)の染め抜き。
太神楽の二人に巻き込まれる人たち。
町娘、若旦那が入ることもありますが、レギュラーではないようなので、このカードには描いていません。
あらすじ
「神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)」
主な登場人物と簡単な説明
・大神楽親方鶴太夫:大神楽の親方
・筒持どんつく:親方の道具持ち
あとは通行人の方々。
あらすじ
賑わう亀戸天神、太神楽の大夫と荷物持どんつくが、鮮やかな花籠鞠の曲芸を披露。
さらに、どんつくはおかめの面を被って滑稽に踊ります。
赤手拭いを被った太夫の踊り、白酒売の言い立て、芸者のくどき
浮かれた見物人たちも一緒になって総踊り。
この振りが段々速くなって、なんとか囃子にあわせようと大慌て。
滑稽で華やかな幕切。
私のツボ
巻き込まれ系の踊り
「乗合船恵方万歳」にも似ていますが、それよりも人数が多く、曲芸も入るので賑やかです。
白酒売、大工、芸者、子守は「乗合船」にも出てきますので、江戸の街の定番なのでしょう。
いずれも、たまたまそこに居合わせた人たちが、いつの間にやら一緒に踊る巻き込まれ系の踊りです。
舞台中央で、太神楽の二人、大工と芸者、といったように入れかわり立ち替わり踊ります。
他の人たちは後方の緋毛氈に腰掛けているのですが、座っている姿も当然ながら様になっています。
手前と後方、視線が忙しいです。
「どんつく」の見どころは最後の総踊りで、太神楽の二人以外は通行人なので、上手に踊れない、という設定です。
なので、半テンポずらして踊るのですが、そのずらし方も俳優さんの個性が出てつい笑ってしまいます。
わざと下手に踊るのは、上手に踊るより難しいだろうと思います。
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