
描かれている人物
上:(左から)伊左衛門、扇屋夕霧
赤枠左:(上から)鶴七、亀八
同中央:おふさ
中央:扇屋三郎兵衛
絵の解説
夢の中で夕霧と再会する伊左衛門

夕霧の死を悲しむおふさ

夢で夕霧に会えたと語る伊左衛門を見守る扇屋三郎兵衛

太鼓持ちの鶴七、亀八

あらすじ
主な登場人物と簡単な説明
・藤屋伊左衛門(ふじやいざえもん)
大阪屈指の豪商の息子。勘当中。夕霧の恋人。
・扇屋夕霧(おうぎやゆうぎり)
大阪新地扇屋の抱えの遊女。
・扇屋三郎兵衛(おうぎやさぶろべえ)
扇屋の主人
・おふさ
扇屋の女将
・鶴七、亀八(つるしち、かめはち)
太鼓持ち
あらすじ
大阪新地の扇屋。
抱えの遊女・夕霧が病没して七七日(なななぬか=四十九日)。
夕霧の打掛を飾り、法要の支度をしていた。
扇屋の主人とおふさが、夕霧の死を悲しみ、恋人の伊左衛門の身を案じていた。
伊左衛門は放蕩の末に多額の借金を抱えて勘当され、夕霧の死に目にも会えなかった。
紙衣を着てすっかり落ちぶれた伊左衛門は、鶴七・亀八と往来で会い、夕霧の逝去を知る。
伊左衛門はせめて供養にと、夕霧と交わした起請文をたむけて念仏を唱える。
すると伊左衛門は気を失い、飾られていた打掛の影から夕霧が現れる。
再会を喜ぶ二人だったが、夕霧の姿は消え、三郎兵衛とおふさの声で伊左衛門は眼を覚ます。
夢の中であれ、夕霧と会えたことを喜ぶ伊左衛門。
一同が集まり、夕霧を偲ぶ。
関連演目
KNPC86、180 廓文章〜吉田屋(くるわぶんしょう〜よしだや)
私のツボ
お餅
藤十郎七回忌追善狂言。
しっとりした上方の情感たっぷりの幻想的な常磐津舞踊。
初代・藤十郎により1678年初演、2005年12月に四代目坂田藤十郎襲名時に復活上演されました。
四代目藤十郎と、鴈治郎さんで二度観劇しましたが、どちらももっちりふっくらしたお餅のような伊左衛門を堪能いたしました。
箸より重いものを持ったことが無さそうな、上方の金持ちのぼん。
あのつきたてのお餅感は、江戸の役者には出せない味わいだと思っています。
今回は虎之助さんが伊左衛門を務められました。
お餅度は控えめで、先代には無かった健康的で明るいぼんち感が新鮮でした。
若さによるアドバンテージだけではない朗らかさと言うかなんというか。
何よりスタイルが良くて、現代的な伊左衛門が私的にはとても良かったです。
どっちがどう、と言うわけではなくて、新しい伊左衛門がみられて楽しかった。
令和の伊左衛門をベースに、どのようなお餅の佇まいになっていくのか、とても楽しみです。

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