
描かれている人物
所化たちと二人の白拍子花子
絵の解説
鐘入り

原画 626x435mm
衣装が引き抜きではないバージョン

あらすじ
主な登場人物と簡単な説明
・花子(はなこ)
白拍子
あらすじ
紀州の道成寺で新しい釣鐘の供養が行われていた。
道成寺の釣鐘は、恋人安珍を追いかけ、恋しさのあまり大蛇と化した清姫によって焼き滅ぼされていた。
そこへ白拍子花子が現れ、鐘を拝みたいと頼む。
舞を舞うことを条件に参列を許された花子は、さまざまな踊りを披露する。
しかし花子は実は清姫の怨霊で、道成寺の釣鐘に深い恨みを抱いていた。
やがて花子の形相が変わり、釣鐘の上に登って本性を表す。
私のツボ
何度描いても楽しい
道成寺モノはたくさん描いてきましたが、二人道成寺は花子のカットしか描いていなかったので、襲名披露公演を記念して描きました。
『二人道成寺』はよくかかる演目ですが、公演によって若干演出が異なります。
白拍子花子と桜子となる場合もあれば、白拍子花子と花子に取り憑いた霊、どちらも怨霊の場合などなど。
踊りも二人で交替しながら踊る場合、二人で一緒に踊る場合など様々です。
さほど変更が入らないのは最後の鐘入り。
というわけで、鐘入りの場面としました。
鐘入りの場面、衣装が引き抜きで描いたのですが、引き抜きでない場合もあるので、念の為描きました。
商品化するわけではないので不要なのですが、なんとなく、差し替えカットも用意しておかないと気が済まないのでした。
何度も描いている「道成寺」の絵で、一番楽しい作業は釣鐘に色を乗せるところ。
ビリジャン・グリーンは透明色なので深みのある色が出しにくい。
そこで編み出した方法が、不透明グリーン系統のアクリル絵具で下塗りした後、水彩絵具のビリジャン・グリーンを重ねる。
水彩絵の具を重ねて深いグリーンが出現するときの心地良さよ。
広い面積でグリーンを塗る機会がそもそも少ないので、青銅製の釣鐘は大好きです。
グリーン繋がりで、松を描くのも大好きです。

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