COPC15 横浜発祥シリーズ〜大正時代①

ご当地シリーズ

絵の解説

時は進んで大正時代。

客船埠頭として賑わう横浜港。
現在は大さん橋ターミナル(通称:くじらのせなか)。
颯爽と自転車に乗る女学生、書生さんにモボにモガ。

テニスが日本に伝来したのは明治初期(1874年頃)とされており、
神戸か横浜かどちらが先かは諸説あります。
横浜市テニス協会の発足が大正11年なので、大正時代に入れ込みました。

建造物は横浜市開港記念会館、通称ジャック。

原画はポストカード3枚分が繋がった横長のサイズです。

大正浪漫

大正時代のイメージは明るく華やかで自由な空気の反面、
竹久夢二の絵のように、どこか儚げで憂いがちな空気も漂います。
15年という短い時代の、ほんの一瞬の煌めきのような大正ロマン。

これは多分に私含めた現代人の憧れが反映されてのものでしょう。
どの時代も光もあれば闇もあり、
現代の倫理観や価値観とは相容れない事象もたくさんあります。

そこは百も承知で、
大きな戦争があった明治と昭和という激動の時代に挟まれた
ほんの束の間の平和な大正時代。

矢絣の着物と袴を穿いて、自転車に乗っている女学生風の猫は、
ご存知「ハイカラさんが通る」へのオマージュです。
この女学生ルックは厳密には明治時代だけどね、などと野暮なことは言う勿れ。
明治にもいたし、大正にも昭和にもいた。
令和になった現代も大学の卒業式は袴姿の女子学生が多く、
さらには小学生女子が卒業式で着用することも珍しくはなく、
今も袴スタイルが乙女心をくすぐるスタイルになっているのは面白いなーと思います。

対して男子学生の書生スタイルは一部応援団などで受け継がれてはいますが、
カンカン帽に袴スタイルはほぼ絶滅しています。
かろうじてスタイルのみ金田一耕助が受け継いでいます。

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