COPC04 創業時の有隣堂

ご当地シリーズ

絵の解説

大正初期の頃の有隣堂(原画)

本屋と立ち読みとハタキ

横浜にアトリエがあった頃、横浜つながりでお付き合いが始まった有隣堂さん。
ポストカードを取り扱っていただく際に描き下ろしたもの。

公式サイトに掲載されていた写真を参考にして描きました。
大正初期の頃。1916年前後の様子。
当時の書店は書籍と雑誌のほかに新聞販売も兼ねており、
新聞は天井から吊り下げ方式で販売されていたようです。
フックは早朝、新聞販売店が縛った新聞の束をぶら下げておくためのもの。
この辺は史実に沿った描写です。
客の猫たちは想像で、
自転車に乗った書生さんや矢絣に袴の女学生は大正時代からイメージしたもの。

立ち読みの客をハタキで邪魔するのは本屋のお約束だと思っていたのですが、
これが通じるのは昭和人間だけのようで、平成生まれの姪甥には理解不能でした。

昭和世代としてはスマホで長時間読書をすると目が痛くなる上に回復に時間がかかるので、
やはり紙の本も長らえて欲しいと切に願うのでした。

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