COPC76 山下公園の銀杏並木

ご当地シリーズ

絵の解説

秋も深まると、山下公園沿いに植えられている銀杏並木が色づいて、街を黄金に彩ります。
秋の青い空と、黄色の葉と、鮮やかなコントラスト。

原画

イチョウ並木

イチョウ並木といえば明治神宮外苑の、尖った鉛筆のように整えられた並木。
イタリア・イトスギのような円錐形で美しい景観です。
山下公園通り含む日本大通り沿いのイチョウ並木は剪定されていないので
大小さまざま自由奔放な形をしています。
色づき方もまばらで、まだ黄緑の木もあれば、早々と散ってしまう木もあります。

イチョウ並木は珍しい景観ではないのですが、元町に事務所兼アトリエを置いていたころ
近所の山下公園通りはお気に入りの散歩コースだったので絵にしました。

山下公園をアピールするために右上に氷川丸。

派手な和装姿の猫の着物は銘仙の着物。
カラフルでモダンな銘仙は横浜のイメージと重なります。

ずいぶん前、
新宿の花園神社に行ったときに市がたっていて、
銘仙のカラフルなハギレを買いました。
埃っぽかったので水洗いをして、軽く絞ったらホロホロと裂けてしまいました。

銘仙は薄くて裂けやすいのは知っていましたが、
古い紙のようにホロホロホロと崩れ、
その儚さがまるで竹久夢二が描く痩せた女性のようで、
なんともいえない気持ちになりました。
絹は劣化するので、よほど古い布だったのでしょう。
見事な散り際の、葡萄柄の銘仙でした。

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