MTPC26,27 ビバ メヒコ! with 猫マリアッチ

ご当地シリーズ

絵の解説

メキシコ独立記念日第二弾のポストカード。
マグカップなど、ポストカード以外も作りたいという現地からのリクエストを受け、
一枚絵ではなくカットで描いたもの。

踊る二匹の猫は、ハラベ・タパティオ (Jarabe Tapatío) と呼ばれる民族舞踊。
男性は手を後ろに組みながら、女性はスカートを振りながら踊る。

原画

マリアッチ

メキシコといえばタコスにサボテンにルチャ・リブレに、といろいろありますが、
私はなんといってもマリアッチ。
そう、ギターケースを抱えた黒い服を着た男…『El Mariachi』(1992年 / 監督ロバート・ロドリゲス)です。
メキシコ版『ギターを持った渡り鳥』といった味わいのアクション映画ですが、
低予算ならではの粗い雰囲気が大好きな映画。

そして『クレージーメキシコ大作戦』(1968年)。
こちらはコメディなので、かっこいいというより陽気で楽しい映画。
ハナ肇のポンチョ姿が地元民かと思うほど似合っていて、
逆に谷啓は似合わなすぎて面白い。
ジュリーも登場します。

この二本の映画が、私のメキシコ観の多くを占めており、
偏っていることは承知の上ですが、
やはり異文化を知るには音楽は欠かせない要素なのです。

たくさん猫を描いてきましたが、猫マリアッチは特にお気に入りです。

メキシコの民族衣装

と、一口に言ってもメキシコは国土が広く(日本の約5.2倍)、
歴史も長いので民族衣装もさまざまです。
絵に描いたのは、ハラベ・タパティオ (Jarabe Tapatío) というハリスコ州の踊りの衣装。
男性の服装はマリアッチの衣装が基本で、
地域によってはguayaberaというシャツに赤いスカーフを襟元につける場合もあるようです。
女性はカラフルでボリュームのあるスカートが特徴で、
スカートの裾をひらひらと振りながら踊ります。
スカートが綺麗な弧を描くので、
おそらく土台はサーキュラースカートで
そこにギャザーを加えてフリルをふんだんに縫い付けていると思われます。
より美しいフレアのために、惜しみなく布を使う。
ふんだんに布を使いまくる服作りほど楽しいものはありません。
ドレス作りに私も参加したい。

このドレスは今回絵を描くに際して調べたものですが、
メキシコの衣装といえばカラフルな刺繍。
胸元と袖に刺繍が施された白い木綿のカットソーやらポシェットやら、
よく中南米雑貨屋で購入していました。

メキシコ刺繍は配色とデザインが素敵で、図案もちょっと独特です。
インドや中近東、アフリカ、東南アジアとちょっとまた味わいが違う。
やっぱりそこはアステカ帝国が栄えたメキシコで、
シルクロード経由で文化が伝播したユーラシア大陸とは異なる独自性を感じます。

話が長くなるので何がどう違うのか省略しますが、
刺繍のモチーフは背景にアクセントとして散りばめました。

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