Vol.06 紳士スタンドカラーシャツ 1号

ドレスメーキング

用尺など

表地
前・後身頃、ポケット、カフス
縞のネル(綿100):150cm幅 x 1.2m

袖、衿、前立
グレーの細畝コーデュロイ(綿100% )110cm幅 x 1.2m

パーツ
ボタン 1.2cm x 11
のびどめテープ、接着芯

使用針 家庭用11号

作ったきっかけ

父からスタンドカラーのシャツが欲しいとリクエストがあったため。

体型に合ったパターンがあれば
布を変えてオールシーズン対応できるので作ることにしました。

紳士服は婦人服とサイズ感が違うので、
囲み製図のパターンを使用します。

過去に、紳士服を一から製図したものの、
婦人服のサイズに慣れているためか、
小さめの服に仕上がってしまい、
着心地が悪い服になってしまった。

囲み製図もM,Lとサイズ展開がされているので、
近似値のサイズのパターンを使用します。

実際に仕立てて着てみないと着心地はわからないので、
まずはゆったりめのオーバーシャツのパターンで試作一号。

紺色のシャツが欲しい、ということなので、
それはパターンが確定した後の本番とします。

この服のツボ

綾織の注意点

試作ということで、ありもののハギレで作ることに。
グレーの細畝コーデュロイと中肉の綿ネルの組み合わせ。

綿ネルはよくよくみると、織り目にカタカナのノの字が見える。
ということは、これは綾織あやおり

綾織は布の方向があるので、差し込みカットができません。
差し込みカットとは、パターンの天地を無視してカットすることで、
布の節約になります。

コーデュロイやベルベットなど毛がある布や綾織は布の方向があり、
方向を統一しないと光の反射がバラバラになって、色が違って見えます。

そういうデザインと言い張るには厳しい。
過去に何度か失敗を経験しているので、布の方向には要注意です。
この場合、ほぼ”布がもったいない”に起因するので、
服作りにおいて、過度の”もったいない”は危険と肝に銘じています。
”もったいない”が勝ってしまう場合は、違うデザインの服にするのが正しい。

なお、師匠のれん子先生は、どんな布であれ差し込みはしないそうで、
確かにその方が安全で確実です。
私も基本、差し込みはしないようにしています。

剣ボロ

紳士シャツの袖アキの始末のことで、
婦人服でもメンズライクなデザインの時は剣ボロです。

デザインが固くなるのと手間がかかるので、
自分用のシャツの場合、袖アキはバイアス布でくるむことが多いです。

不慣れな行程なので、本で段取りを確認しながら進めます。
分からなくなったら紳士物のシャツで現物を確認。

ここで独自アレンジを加えると、ほぼ確実に失敗するので(経験済)
本の手順をしっかり守ります。
ここはお菓子作りに似ていて、段取りを踏めばちゃんとお菓子ができあがります。
とりあえず仕上がれば嬉しい。
完成度よりもまずは達成感。

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