COPC72 福岡城跡と桜

ご当地シリーズ

絵の解説

桜の季節が近づくと、開花予報が発表され、
開花まで秒読みとばかりに日本中が浮き足立ちます。

恋人と、友人と、家族と、仲間と、
老いも若きも、武士も、パンクロッカーも、
桜の花に誘われて、
ゾロゾロとそぞろ歩いて桜の花々に包まれる。
梅のような香りはしなくても、揺れる薄い花びらにひらひらと夢心地。

すぐ散ってしまう桜の花は、さながら打ち上げ花火のようで、
華やかで、儚くて、
儚いからこそ
桜の花の存在を感じたくて人々は桜の木の下へ繰り出すのでしょう。

そして桜の宴はあっという間に終わり、
また来年お会いしましょう。

原画(部分)

原画

※右側は浦和(COPC73)です

福岡城潮見櫓

原画

メジロ目線

春になると、ほぼ毎年桜を描いています。
かぶきねこづくしも含め、桜はおそらく一番たくさん描いている花でしょう。

桜を描くのは難しくて、いまだに”これ”と納得のいく桜が描けていません。
遠目の桜は自分なりに描き方ができていますが、視点の近い桜はなかなか難しい。

何が難しいかというと、桜の儚さの表現。
薄い花びらが重なる様子、ひらひらと軽い感じを出すのが難しい。
ごくごく淡いピンク色も、あまり白色を乗せすぎると
絵の具の厚みが出て物理的に重くなりますし、
全体のバランスも悪くなります。

というわけで今年も桜の花に挑戦。
去年よりもう少し視点を引き気味にして、桜の枝もところどころ入る程度の目線。
木に止まったメジロの目線です。
桜の花越しにそぞろ歩く人々。

さて今年の桜の出来はというと、現時点では満足していますが、
本物の桜が咲き始めると、ここはこうすれば良かったとアラが目立ちます。
その反省を来年に活かせば良いのですが、記憶とは薄れるもので、
おまけに桜を楽しんでしまうので、はるか忘却の彼方に。

おそらくまた来年も桜に奮戦しているのだろうと思います。

コメント