COPC61 縄文時代の井の頭公園(吉祥寺)

ご当地シリーズ

絵の解説

今から3〜4,000年前、縄文時代中期から初頭の頃、
井の頭池の周りにあった集落。

集落総出で冬支度。
木の実を集めて保存食作り。
ドングリに栗に胡桃に野葡萄。

井の頭池には多くの淡水魚が棲んでいて、
秋のうちに収穫して干物にして冬に備えます。

寒い冬になると屋外で遊ぶこともできなくなるので、
仔猫たちは今のうちに走り回って開放感を堪能します。

縄文時代の武蔵野の秋。

原画

山の民

ご当地シリーズで大森貝塚を描いていて、
大森は海の民なので山の民もどこかで盛り込みたいなと思っていたところ、
吉祥寺の井の頭公園で遺跡の案内板を発見しました。

井の頭遺跡郡と呼ばれ、井の頭池周辺で縄文時代の住居跡60軒以上、旧石器時代の遺物などが出土しています。
さらに公園内には御殿山遺跡もあり、こちらは竪穴式住居や土器や石器なども発見されています。
どちらも宅地化が進んでいたため、全体像は分かっていません。

確かにあの広大な井の頭池なら周りに集落があってもおかしくありません。
豊かな湧き水の井の頭池。
大森海岸の縄文人たちとはまた違うライフスタイルだったことでしょう。

多摩地域では産出しない黒曜石製のナイフ形石器や尖頭器などが出土していて、
調査の結果、長野県や静岡県など遠方との交易によってもたらされたと判明しています。

なんとロマンのある話でしょう。
というわけで、縄文時代の井の頭池周辺の集落の様子。
吉祥寺版フリントストーン。
そのうち大森の海の民と交流することもあるやもしれません。

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