COPC42, 43  上野(東京)

ご当地シリーズ

COPC42

COPC43

絵の解説

COPC42
「買い物天国」
上野といえば買い物!
アメ横に上中(うえちゅん)を抜けて御徒町へ。
カニにお菓子にスポーツ用品に乾物に珍味に化粧品に宝石まで。
昔ながらの純喫茶に蕎麦にあんみつに買い食いもよりどりみどり。
ありとあらゆる物と欲が渦巻く街。

原画

COPC43
「江戸情緒」
不忍池の蓮と五重塔、清水観音堂の月の松。

上野公園というと桜で賑わいますが、夏の蓮も見事です。
不忍池の向こうにはタワーマンションがそびえ、
自然と都会、過去と現在が混在する眺め。

原画

上野連作四点

浅草の花川戸に住んでいた頃、買物と散歩を兼ねてよく上野に行っていました。
好きな喫茶店もあり、何より甘味処が充実していて、
なんやかんや口実を作ってはいつもあんみつを食べていました。
そして土産にどら焼きを買って帰る。
梅の季節は湯島天神まで足を伸ばしたり。

上野は表情がたくさんあって、街の振り幅がとにかく大きい。
美術館や博物館などの文化・芸術の顔もあれば、
アメ横や上中のような物欲の顔もあり、
江戸の名残を感じさせる建造物もあり、
明治・大正・昭和の痕跡も色濃く、
夜には夜の世界があり、
とにかくありとあらゆる欲が渦巻いていて、
その欲は長きにわたって上野の土地に染み込んでおり、
脈々と受け継がれた欲が街の活気になっていると感じます。

駅前の西郷会館もなくなり、ABABも来年には閉店し、
”昔からあったもの”が少しずつ消えていきますが、
上っ面が変わるだけで、
長い歴史を生き抜いてきた上野という街の本質は変わることはないでしょう。

上野の寛永寺といえば歌舞伎の「河内山」で、
河内山宗俊と現代の上野のイメージがピッタリなのが面白いです。
どちらも欲深く、でも下町の人情に溢れていて、人間くさい。

コメント