絵の解説
お寺の境内で、落ち葉掃き。
掃き掃除そっちのけで鬼ごっこ。
集めた落ち葉を燃やして、ついでに薩摩芋を焼きましょう。
念入りに焼いたら、真っ黒こげになっちゃった。
お腹がいっぱいになって鐘楼の下でついウトウト。
雁が群れをなし、紅葉に染まった山の上を飛んでいく晩秋の午後。
落ち葉焚き
♪焚き火だ焚き火だ落ち葉焚き〜の童謡でお馴染みの落ち葉焚き。
子供の頃、秋になるとお寺や公園など街中でもよく見かける光景でした。
市街地に住んでいたのですが、自宅の庭でも落ち葉や枯れ枝などを燃やしていました。
いつからかそんな光景は見かけなくなりましたが、それもそのはずで平成13年(2001年)から廃棄物を屋外で燃やす行為は原則として禁止されています。
予期せぬ火災につながる危険性があることはもちろん、野焼きの煙を火災と間違えて通報が相次ぐため、というのは異論を挟む余地もありません。
なので、童謡「たき火」の光景も事前に届出が必要なイベントで、”北風がぴいぷう”吹いているような天候下では中止もやむなしでしょう。
こうして時代と共に景色が変わっていくのは当然なことなので、<集めた落ち葉で焚き火をして焼き芋を楽しむ>という絵が描きにくくなってしまいました。
絵なので自由に描けば良いのですが、「四季ねこねこ」が日常的な情景を描いている以上は、なるべく現実的かつ常識的なものを描きたい。
そこで、焚き火の横に水が入った桶を描いて、我々(猫)は防災意識を持った上で焚き火をしていますよ、という絵にしました。
左隅の桶が、この絵の隠れた主役ともいえます。
なお、枯葉だけでここまでの炎は上がらず、燃料促進剤が必要になります。
火バサミを持った猫は内心、ちょっと焦っているかもしれません。
寺の境内の落ち葉を集めて焚き火をして焼き芋をみんなで楽しむ。
という何気ない絵なのですが、実際には非現実的な光景で、色々と気を使いました。
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