SNPC49 春夏秋冬のうち「秋」

四季ねこねこ

SNPC49 春夏秋冬のうち「秋」

絵の解説

9月に入ると、まだ暑いとはいえ季節が入れ替わったのを感じます。
空の色も空気も太陽の光も、夏のそれとは違います。

秋の夜空に輝く中秋の名月。
紅葉が色づき、柿が実り、ヤマハギが野を彩ります。
こうべを垂れる稲穂を刈り取り、収穫祭の季節、食欲の季節。
新米のおにぎりはいくらでも食べられてしまいそう。

原画

初物

秋といえば食欲の秋。
山の幸に海の幸に、美味しいものがたくさんです。
その代表格は、なんといっても新米です。
品種や地域によって収穫時期が違うので、秋は新米食べ比べなどもできてしまう贅沢な季節です。

新米に限らず、日本人は初物が好きなようで、江戸時代の初物四天王といえば初鰹・初鮭・初茄子・初キノコ(松茸のこと)。
出典は、安永五年刊行の「初物評判福寿草」という番付表の「四季初物惣目録・食類之部」より。
四天王の他に、初物番付に乗っている秋の初物は、新とうがらし、新くるみ、若たばこ、新そば、新酒、新榧(かや)、そして新米。
初物は縁起が良く、食べると寿命が75日延びるという俗信もありましたが、江戸っ子の初物好きは見栄っ張りが高じたという性質もありそうです。
それはさておき、旬のものは新鮮で美味しいものです。
とりわけ新米は水分が多く、甘味も強いです。

と、蘊蓄をウニャウニャと書き連ねましたが、大きなおにぎりを頬張る猫とカカシが描きたくてこの絵を描きました。

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