絵の解説
町内会の流し素麺大会。
大きな鍋で茹でて、ザルで湯をきって、おかみさんたちが竹竿に流していきます。
上手に麺を掴めない猫もいて、
「はい、どうぞ」
代わりに隣の猫が麺をとってくれました。
おしゃべりに夢中の猫たち、
もうお腹がいっぱいで昼寝する猫たちもいます。
「めんつゆのおかわりは要らんかえ」
「麦茶は要らんか」
素麺を食べ終わったら、冷えたスイカを食べましょう。
ZIG ZAG TABLE
夏の風物詩、流し素麺。
かくいう私は流し素麺は食べたことはありません。
装置が大掛かりなわりに食べづらいこと、ゆっくり落ち着いて食べられないこと、などなど。
いざ実践となると、手軽にすぐ食べられる素麺の利点を全て打ち消すイベントになってしまいます。
大掛かりなイベントのわりに、食材が素麺というのも物足りないのかもしれません。
そんな現実的なせせこましいことはさておき、見た目が涼しいのと楽しいので絵にしました。
これを描いたのはもう随分前で、かれこれ10年は経っていると思います。
初期の頃は、宛名面に説明を入れておらず、自社クレジットのみ。
ある時、アメリカから注文がありました。
ニューヨークのブロードウェイにあり1975年創業の会社で、カード系を全米に卸しているとのこと。
先ず指摘があったのがカード現物に品番を印刷してくれということでした。
セールスマンにとってはその方が便利だとのこと。
それ以降、日本語・英語併記でタイトルも印刷することにしました。
とりあえず第一便で出荷する分は説明なしのものを納品しました。
到着後、先方が次の第二便の注文をまとめた商品リストをもらいました。
品番の横に、先方が付けたであろうタイトルが記載されていて、このカードは「CATS EAT AT ZIGZAG TABLE」とありました。
そのネーミングセンスが面白かったのと、何をしているのか分からなくても絵は何かが伝わるのだなと、絵の持つ力というものを再認識した出来事でした。
その認識が正しいかどうかは大した問題ではなくて、パッと見た時の印象、絵は第一印象が重要なのだと思いました。
当たり前のことなのですが、当たり前のことはなかなか気がつきにくいものです。
なお、師走の大掃除を描いたカードは「VERY BUSY CATS」とそのままで面白かったです。
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