SNPC14 梅雨

四季ねこねこ

絵の解説

和菓子屋の軒先。
手土産の若鮎を包んでもらい、店の外に出たらポツポツと雨が。

「あら、降り出した」
「本降りにならないと良いけど」

原画

若鮎

六月になると店頭に並ぶ和菓子、若鮎または鮎。
カステラ生地で求肥を挟み、二つに折って、鮎の形を模したお菓子。

子供の頃から好きな和菓子です。
私が食べ慣れていたのは求肥のみですが、餡が一緒に挟まれている鮎もあります。
水ようかんも若鮎と同じく初夏の菓子です。

今はスーパーやコンビニで和菓子も買えますが、和菓子屋で買う和菓子はやはり美味しいです。
和菓子屋に入って和菓子を買う。
この行為自体がイベントで、中が見えない店や入りにくい佇まいの店ほど難易度が上がります。
廃業しているかと思いきや、営業中の和菓子屋というのは意外とよくあります。
難易度の高い店で、美味しい和菓子に巡り合うと本当に嬉しく、楽しいです。
逆に、そそられない品揃えばかりだった場合、何を買って店を出るか、と試される場合もあり、それもまた楽しいものです。

絵に描いた和菓子屋は、やや難易度の高い店。
窓がなく、暖簾で店内が見えないので、少々入りづらい。
ただ、現在取扱中の商品が貼り出されており、お店の傾向が掴めるのでそこまで難易度は高くありません。
常連客だからなのかもしれませんが、店員も気さくな雰囲気です。
と、紫陽花の植え込みの影から店の様子を伺う第三者の視点から描いた絵です。

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