絵の解説
「月様、雨が…」
「春雨じゃ、濡れて参ろう」
春雨といえば月形半平太。
桜以外のシチュエーションが描きたくて、月様になりました。
奥では芸者が客と揉めています。
それぞれの色模様、ふけゆく春の夜。
かぶきねこづくし(R)と間違えられることがあって、月様はもうあまり知られていないのかしらと思っていましたが、「月形半平太」が歌舞伎化されていたと知って驚きました。
月様は長谷川一夫のイメージです。
躑躅(つつじ)
桜が終わる頃から咲き出す躑躅。
色鮮やかで、だんだん強くなる春の日差しに一層映えます。
種類によっては六月上旬頃まで咲いているので、春というより晩春あるいは初夏の花かもしれません。
柔らかい柳の若芽と艶やかな躑躅を濡らす、生暖かい春の雨。
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